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2007年10月 6日 (土)

さて、あなたなら?

1997年、ネイサン・ゾナー君という14歳の少年があるレポートを発表して多くの支持を集めました。彼はDHMOという化学物質の害を指摘し、この物質の使用規制を求めて周囲の50人の大人に署名を求め、うち43名のサインを得ることに成功したのです。彼の挙げたDHMOの危険性は、

(1)酸性雨の主成分であり、温室効果を引き起こすことも知られている

(2)多くの場合、海難事故死者の直接の死因となっている

(3)高レベルのDHMOにさらされることで植物の成長が阻害される

(4)末期癌の腫瘍細胞中にも必ず含まれている

(5)この物質によって火傷のような症状が起こることがあり、固体状態のDHMOに長時間触れていると皮膚の大規模な損傷を起こす

(6)多くの金属を腐食・劣化させる

(7)自動車のブレーキや電気系統の機能低下の原因ともなる

といったものです。そしてこの危険な物質はアメリカ中の工場で冷却・洗浄・溶剤などとして何の規制もなく使用・排出され、結果として全米の湖や川、果ては母乳や南極の氷にまで高濃度のDHMOが検出されているとネイサン君は訴えました。

さてあなたならこの規制に賛成し、呼びかけに応じて署名をするでしょうか?


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DHMO
dihydrogen monoxide)は和訳すれば一酸化二水素、要するにただの水(H2O)です。読み返していただければわかる通り、DHMOの性質について隠していることはあっても、ウソは一つも入っていません。単なる水であっても、恣意的に危なそうな事柄だけを取り出せばいかにも危険な化学物質のように見え、規制の対象とさえなりかねない――
ネイサン少年の指摘はなかなかに重い意味を持っているように思えます。

彼が書いた「我々はどのようにしてだまされるのか」というタイトルのレポートは科学フェアで入賞し、マスコミにも取り上げられて話題を呼びました。

ニュースや話の中から正しい情報を読み解く力というものも、知識・教養という日々意識する事の積み重ねから養われるのだそうです。

食情報などで何かを選択し、評価しなくてはならない時にも、ちゃんと注意深く話を聞き、物事を捉え冷静な読み解きと判断が必要だと思わせてくれた興味深いレポートでした。

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