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2007年11月 7日 (水)

ア・ラ・カルト

Clip_image001 イギリスの作家にジェフリー・アーチャー(Jeffrey Archer)という人がいます。
ベストセラーになったものでは「ケインとアベル」「百万ドルを取り返せ!」などが挙げられますが、いくつかの短編小説集も発刊されています。

ジェフリー・アーチャーはその小説群もさることながら、その人の人生においても波乱万丈でした。元英国上院・下院議員。
また、一代限りの貴族である、ロード(lord)の称号をも持っています。
29
歳、史上最年少で下院議員になり、34歳で詐欺に遭い全財産を失い、作家に転身。何回か政界に出たり入ったりしながら59歳の時には偽証罪で投獄されると言った憂き目も経験しながら執筆活動を続けている作家です。

アーチャーの、それも短編集はユーモアに溢れており、また、イギリス・ジェントルマンの生活様式や考え方が垣間見られる部分もあり、興味深い作品も多々あります。

そこで、今日の日記の表題の「ア・ラ・カルト」、1988年に発表された「A TWIST IN THE TALE(邦題:十二の意外な結末)に収められた一編です。

将来は父と同じ職業、つまりトライアンフのタイヤを取り付ける仕事に就きたいと考える少年マーク。父であるアーサーは息子には一生そんな職業は就かせたくないと考え、個人教授さえ付けるといった熱の入れ様。しかし、マークは頑なに父と同じ職業に就くことを願う。そこでマークの母は妥協案を出してマークを承知させます。
「一年間、他の仕事で働いて気が変わらなければ父と同じ道を歩んでもよい」と。

さて、マークが就職した先はイギリスでも最高級のホテル「サヴォイ」このホテルにおいてマークは紆余曲折がありながら、その才能を見出され料理人として腕を振るうようになりました。

いづれ故郷に戻り、父と同じ職場で働くことを夢見るマークでしたが、シェフと共にフランスへ渡ります。
次の職場は「ホテル・リッツ」何年かの修行の後、再びロンドンに戻り今度は自身の店を開きます。マークの店はたちまちロンドンはおろかヨーロッパ中の評判となり、ミシュランから三つ星を与えられるまでに至ります。

三ツ星を与えられた日、テーブルに着くのはグランシェフとなったマークの両親

と、まぁ、こんなあらすじなのですが、我々のように食を学ぶ立場には非常に面白く読める一編だと思います。ホテル・レストラン小説としてもお勧めです。

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