« アラン・デュカスに会って来た! | トップページ | チョコレートの技術と歴史 »

2007年12月11日 (火)

旬のものを食べる

食べる事、噛む事で人類は脳を進化させて来ました。
生まれた赤ちゃんもこの人間の進化と同じようにしないと、脳の発達が止まってしまう恐れがあるそうです。食と脳の関係はすでに講義などでも触れていますが、では何を食べたらいいのでしょうか。

旬のものを食べる事が大切なのです。
流通や保存方法が今のように発達していなかった昔は、旬のものを食べるのが、ごく自然の事でした。旬のものは多量にあって安く、食材本来の味がするのです。

現代の人々は、旬のものをどのくらい意識して食べているでしょうか?レストランなどでも、わざわざ旬の食材を選んで料理しているなどと宣伝したりする・・・つまり、日常では旬から離れた食材を食べている家庭が多いという事ですね。

トマトはいつでもあるものだと子供たちは思っています。本当は太陽の光を浴びて育った夏が旬だというと驚かれたりもします。厳密にいうと、トマトの中でも種類によって収穫の時期は違います。フルーツトマトなどはもうすぐ時期外れとなったりします。僕はレストランのフルーツトマトの冷製スープがメニューから外れることから時期を教わりました。本当のトマトは太陽の味がします。

その太陽は、朝昇ってくる位置も沈む位置も、季節によってずいぶんと変わります。その事を見ていると地球は動いているのだなと思いますし、季節の移ろいも感じられます。地球が丸いという事を習った子供たちにも、こうした自然から実感をもって欲しいなと思います。月蝕、日蝕って何だろう?宇宙の、太陽系の小さな星に私たちが住んでいるという事を知り、そして夏が来て、秋が来る。そして冬を迎える・・・といった当たり前の自然と四季の移ろいが「旬」を作っているという事をもっと知って、大切にして欲しいと思います。

温室のトマトと旬のトマトを食べ比べてみると、その味の違いは歴然です。それを子供が感じた時に、脳の神経回路は一段と濃厚になるのだそうです。
こうしたことの中で同様に大切な事に、食器も上げられます。プラスティックに食品をのせないで、日本古来の陶器、土で作られた食器にのせて野菜は供して欲しいと脳食学の先生は語ります。土を忘れて文明を滅ぼさないため・・・というのは大袈裟ですが、壊れるものの儚さと美しさ、感触の素晴らしさを知るのも教育なのです。間違って落としたら壊れるというのも体験として必要な事なのです。

旬の食材が美味しい事を本当の意味で理解すると、脳は美味しかったという感覚を記憶します。高等な精神活動も芽生えます。人によっては料理したい、知りたい、学びたいと思うようになります。そこに想像や創造が生まれるのです。

創作の喜びは人間の前頭葉のもっとも得意とするところです。食べると言う単純な行為は、創作という深い精神活動に繋がっているのです。疎かには出来ませんね。

|

« アラン・デュカスに会って来た! | トップページ | チョコレートの技術と歴史 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/474871/11021088

この記事へのトラックバック一覧です: 旬のものを食べる:

« アラン・デュカスに会って来た! | トップページ | チョコレートの技術と歴史 »