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2008年3月31日 (月)

食と音の関係

Photo 食べるという行為は、五感を使って色んな情報を脳で判断している。美味しいや楽しい、快適といった事柄は、あらゆる感覚に影響されるのだ。そんな感覚の一つ「聴く」つまり音や音楽も大切な要素である。五感のヒエラルキーからいっても味覚は聴覚の下層に位置するから、耳から入る音が不快なものであった場合、味覚も正常に働かない。フランスの小学校での苺のシロップで甘味と香りを付けたソーダ水を飲ませる実験では、食堂のガヤガヤした雑音を聞かせて飲んだ状況が最も味の評価が低かった。耳障りな雑音は、味覚の感度を悪くする事が研究結果でも証明されている。一方、耳に心地良い音は、逆に食欲を増進させてくれる。レストランなどでかかっているBGMがその代表だが、心地良い音楽を聴くと気持ちがリラックスするだけでなく胃腸の働きも良くなるのだそうだ。

音楽にも色々あるが、耳に心地良いかどうかは音の「ゆらぎ」によるそうだ。ゆらぎとは、連続する音が高低、あるいは強弱に揺れる幅の性質のことで、大きく三つに分けられる。揺れがバラバラで激しいのは「1/f0ゆらぎ」といわれ、破壊的な音になる。自然界でいうと地震、雷、火事、災害の類の音。音楽では騒音に近い大音量のハードロック系ミュージックだ。反対にスロー過ぎるテンポや、短調なリズムを刻む音は、揺れがゼロに近い「1/f2ゆらぎ」といわれ。脳への刺激が少なく、音楽では子供を眠らせる時の子守唄のようなものになる。その中間にあるのが「1/fゆらぎ」で、適度なリズムと刺激を持つバランスの良いゆらぎ。この「1/fゆらぎ」を持つ音が、耳に最も心地良いのだそうだ。

故・美空ひばりさんや宇多田ヒカルさん、吉田美和さん(DREAMS COME TRUE)の歌声や、ナレーションで有名な森本レオさんも「1/fゆらぎ」なのです。意外なところでは、「般若心経」がリズムといい読経の言葉といい、理想的な「1/fゆらぎ」の性質を持っているのだそうだ。

クラッシック音楽の9割が「1/fゆらぎ」の特性を持っている。

音楽療法や胎教などでは「1/fゆらぎ」のクラッシック音楽が使われているが、植物や動物の成長にも良い影響を与えることはすでに実証済である。バッハの曲を聴いて育ったトマトが美味しい実をつけたり、乳牛もモーツァルトの曲を聴きながらだと乳の出がよくなったり、ワインもクラッシックのBGMの中で醸造したら美味しくなると言われている。逆に「1/fゆらぎ」から外れた音楽をいつも聞かせた花は枯れてしまったり、中には奇形の花びらをつけたものまであるそうだ。

17・8世紀のヨーロッパでは、王侯貴族がおかかえの演奏家を呼び、生の音楽を聴きながら食卓を囲んだそうだ。この音楽は一般に「食卓の音楽」と呼ばれ、宮廷おかかえの作曲家が作っていた。その時代を代表する名曲は、18世紀における国際的な名声はバッハよりも高かったといわれるバロック音楽の巨匠ゲオルク・フィリップ・テレマンが1733年に作曲した「食卓の音楽-ターフェルムジーク」だ。バッハほど重くなく、モーツアルトのように艶があり、聴きながら食事をすると優雅な気分にさせてくれる。この曲は、科学的に分析しても理想的な「1/fゆらぎ」の構造を持っているのだ。

日常の食事時にテレビを消して、BGMを「1/fゆらぎ」の音楽に替えるだけで、食事がより快適で美味しいものになるかもしれませんね。

<参考文献>【音楽は「聴くクスリ」】(渡辺茂夫著、PHP研究所刊)、【フランス流美食の探求】(鳥取絹子著、平凡社新書)

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