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2008年4月 3日 (木)

イチゴイチエ

Photo_2 海外生活中に、ある富裕層の日本文化好きのイタリア人に「ティー・セレモニー(茶道)でイチゴイチエという言葉を聞いたことがあるがどういう意味ですか?」と聞かれたことがある。たぶん手帳に書いてあったので、会う日本人に聞いているのだが納得のいく答えが聞き出せていないのだろう。

人間が一生のうちに出会える人数はせいぜい3万人。政治家や客商売の方々で5万人だといわれます。今、地球上の人間は66億人。出会った人との時間は、ほとんどが短時間。その事を考えると、出会いは貴重なものです。ですから、その人と会っている時間を大切に思い、心を込めておもてなしをする心がけを言うのです。と、説明しました。当たらずとも遠からず・・・というところでしょうか。

このことをきっかけに、もっと日本文化を学ぼうと思いました。

一期一会は、人と人との関係だけの話ではありません。料理にもワインにも同じ事がいえます。

世界中で様々な料理を食べた・・と。旅行紀や食べ物誌などに記事が出ているが、相当な食通でも食べた料理の数は世界の人口と出会った人の数の比ではないはずだ。世界には多種多様の料理が存在する。世界中で深川丼を食べた事がある人が何人いるだろう?(笑)

Photo 春のフィレンツェで、野草の入ったリゾットを食べた事がある。チーズのコクに、春の苦味が何ともいえず口の中に深い味わいと広がって素晴らしいハーモニーを醸し出すお皿でした。忘れられずに翌日もそのレストランに行ったのですが、「残念ながらもう今シーズンは終わりです。あれは野草が食べられる間だけの料理です」と。何でも毎年1週間だけの料理なのだそうだ。「保存はしないのか?」と聞いたら、「それでは違う料理になってしまいます」と答えてくれた。

世界には1週間だけでなく、1日だけの料理だってあるだろう。私自身、過去に一度しか食べた事がない料理がたくさんある。

ワインときたら、更に千差万別。とても覚えきれるものではない。と、コラン翁はいう。この御仁は、かのフランス料理の権威である辻静雄さんを育てたお方。辻さんの「フランス料理の手帖」の中に、コランさんの「私がお客様のご注文をお聞きしてきた過去たった70年の浅い経験からいうと」という言葉が出てくる。

「たった70年の経験」。ワインの歴史の長さと味わいの深さ、その魅力の大きさを表している凄い言葉ですね。

食べるという時間、その1回を大切にしようと思います。

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