食文化

2012年3月25日 (日)

チョコを食べる10のメリット

マディソンスクエアにある「5thアベニューチョコレート」は、生チョコひと筋の老舗。元リサーチアナリストとして、チョコの原料・カカオ関係の 仕事をしていたオーナー・ジョン・ウェリー氏は1976年 マンハッタン5番街に現チョコレート店を開業。 (店の名前の由来は、ここから来ている。)その後、マジソン街を経て2006年3番街に移転、 今日に至っています。

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何といっても自慢は「生チョコ」。コクがある、柔らかな舌触り、 そしてすっきりとした後味が人気。 この魅力に取りつかれ、何度もこのお店を訪れるリピーター も後を絶ちません。

ロングアイランドに自社工場を持ち、毎日すべてのチョコレート、新鮮な生チョコが作られ、お店に運ばれています。独自の製法による滑らかさと、甘さを控えカカオの風味を生かした上品な味が特徴で、クリントン元大統領も大のお気に入りとか。

シャンパンを使ったチョコレートは、日本人の繊細な味覚に合うよう日本のためだけに作られたスペシャル。木箱の蓋を開けるとシャンパンの香りが強く漂い、 口に入れるとまろやかなコクと共に鮮烈なシャンパンの風味が広がる。そして後味を長く残さない潔さが男性にも評判です。

ニューヨークのお土産の定番ともなっている生チョコは、 ニューヨーク発JAL・ANAのファーストクラス、 ビジネスクラスの食後デザートとしても提供されており、フライトアテンダントにも大人気なのです。

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もう数年前に銀座のプランタンでしか買えない頃に出会い、シャンパン、ストロベリー、アップルなどの生チョコが心を躍らせてくれています。今回のお取り寄せは、」「生チョコ」「「シャンパン生チョコ」「ストロベリー生チョコ」の基本に加え、「ブルックリンチーズケーキ生チョコ」&「アップル生チョコと通常のバージョンより種類が豊富です。

ん~~~どれも素晴らしく美味です。生チョコとそれぞれの香りが口の中で混ざって広がり、何て贅沢な味わいなんでしょう。

幸せを頬張るってこういうことですね。

さて、皆さんは甘いもの、中でもチョコに少し罪悪感を持っていませんか?食べ過ぎるといけない・・・など。

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そこで、チョコを食べる10のメリットを紹介します。

ローレン・チャットマン著 [Mom’s big Book of Baking and Instant Gratifiation]より抜粋訳

 1. ダークチョコは赤ワインの2倍、緑茶の4倍の心臓病予防効果がある。

 2. 1日に1本チョコレートバーを食べたボランティアのコレステロールレベルが低下した。

 3. カリフォルニア・デービス大学の研究によると、チョコレートには、アスピリンと同程度の血液を薄める効果が見られた。

 4. チョコレートに含まれている、フェニルエチルアミンには、恋愛中などに人間の脳で生成される自然の鎮静剤としての働きがある。

 5. チョコレートに含まれている、アナンダマイトは、幸福感や満足感を生み出す、脳内物質である。

 6. 3000人の学童年齢の子供を調査したところ、虫歯を引き起こさないことがわかっている。

 7. チョコレートは、お茶のわずか10分の1、コーヒーの15分の1のカフェインしか含まない。

 8. 偏頭痛に悩む患者の研究によると、チョコレートは偏頭痛の引き金にはならないことがわかった。

 9. またチョコレートは、ニキビとの関連性がないこともわかっている。

10. チョコレートには、ガン、加齢、アルツハイマー、関節炎、喘息、その他の炎症を防ぐ、抗酸性物質が含まれている。

※【5thアベニューWebSiteより】

そして偶然にもチョコレートには恋が生まれる物質が含まれるといわれている。
目があった。手が触れた。恋愛でドキドキしている時、脳内では「フェニルエチルアミン」という物質が分泌されている。別名LOVE MOLECULEと呼ばれている恋愛物質フェニルエチルアミンは、エンドルフィンと呼ばれる物質を脳内で分泌させる。エンドルフィンは麻薬のモルヒネに似た構造を持ち、高揚感、陶酔感などの快感をもたらすことから脳内麻薬ともいわれている。チョコレートには、そのフェニルエチルアミンの他にも必須アミノ酸のトリプトファンが含まれているため、気分を調節する働きがあるセロトニンの材料にもなる。チョコレートを口に含んだ時の幸福感は、セロトニンのおかげでもあるということだ.。

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2012年3月 8日 (木)

洋食への誘い

昨年の11月から新宿伊勢丹7階 イートパラダイス(レストラン街)の洋食レストラン“西櫻亭(せいおうてい)”のコンサルタントとして担当している。

任務として課せられるのは、売上げの向上はもちろんだが、質の追求である。

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世界でも有数の百貨店として名高い伊勢丹新宿店が誇るレストラン街にあって、お客様の満足を追求するのはハードルが高い。経営陣、支配人、料理長をはじめスタッフたちから徹底的にヒヤリングを行い、リニューアルプランを練った。伝統の良さを追求しつつ、新しい可能性を模索する。

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洋食は、幕末から明治期にかけて来日した西洋人たちを相手に生まれたレストランの料理がルーツである。日本人の繊細さが西洋の食文化を和食と上手く融合させた “洋食”世界に誇れる料理のジャンルに昇華させました。伝統の上に新しい時代に合う創意と工夫の仕事こそが洋食を食べる醍醐味なのです。

西櫻亭は、昭和60年に開店以来、手間ひまかけてじっくり作り出す “職人の技”という伝統に敬意を表しつつ、時代に求められる美食の潮流が求める味を追求しています。シェフ自らが生産地に出向き、全国の最上の食材を吟味して、丁寧で誠実な仕事で珠玉の一皿に仕上げています。

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20123月にリニューアルされた西櫻亭では、伝統と革新の名の下に「Soft CLASIC」をテーマとし、最高の食材を追及した新しい料理が登場しています。“ここでしか食べることが出来ない感動の美食の世界”へ皆様を誘います。

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自らが考え行動する。自身の脚で生産地を歩き、見て・触れて・食べて感じた食材の厳選。お客様の気持ちを癒し楽しい時間を演出する姿勢。若くて勤勉なスタッフたちは素直です。本当に頭の下がる努力を重ねて改善がなされています。お客様の笑顔がそれを証明してくれています。結果としての売上げの向上で周囲からの評価が更に働き手の笑顔を輝かせています。こうした場面に触れるにつけこの仕事をして良かったと思うのです。

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「素材を生かすも殺すもやはり火加減。何をどう作りたいのかによっても、加熱の方法は変わってくる。香ばしさを出したければ一気に焼く、甘さを出したければゆっくりボイルするといった具合。例えば、「ヴィシソワーズ」(冷たいジャガイモのスープ)。火の通りが早いからといって、ジャガイモを小さくカットしてボイルしても、甘みはもちろん濃度も出ない。ある程度の大きさのままゆっくりと火入れしないと、粘りのあるほっくりとした仕上がりにならないんです。なんでも効率一辺倒ではなく、素材のおいしさを引き出す火入れを考えないといけません」と語る料理長の姿勢こそが西櫻亭の魅力だと思う。今の時代に出来合いのドレッシングや冷凍の食材を使わない頑なさが創り出す職人の“味”はしみじみとウマイのだ。

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【写真】上から

①名物「メンチカツ&タンシチュー」・・・これぞ伝統の洋食の王道。

②食通を唸らせる「ビーフストロガノフ」・・・世界的なバレリーナや五輪金メダリストもリピートする味の奥行きは必食です。

③new「ビーフライス」・・・西櫻亭版のステーキ丼。しかし!肉が違う。日本三大銘牛の米沢牛のフィレとサーロインの美味しさが三つのソースで味わえる名皿。

④new「ベジタブルガーデン」・・・30品目が入った野菜料理。旬の野菜の美味しさを引き出す、それぞれの仕事をスパイス、ジュレ、フルーツなどで楽しむ。

⑤new「ビーフカツレツ」・・・従来の美味しさに加えて、グレープフルーツにオリーブオイル(KIYOE使用)&黒胡椒で新しい味わいを楽しめる。

⑥new「ハンバーグ」・・・ジューシーなハンバーグに新しく添えられているのは、フレッシュなトマトに削りたてのパルミジャーノ・レジャーノ(チーズ)+西京味噌とパルミジャーノを混ぜた浸け床に13時間付け込んだ卵の黄味。これらを一緒に口に運ぶと幸せの鐘が鳴ります!

※「new」は、フジーニが新しい食べ方を提案する新作料理です。

【洋食レストラン 西櫻亭 新宿店 】
〒160-0022 東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店7F 
TEL 03-3354-6941  ※ベビーカーもOK

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2011年3月11日 (金)

「全国感動のレストラン、お取り寄せ(グラフ社)」発売!

価格が安くても高いと感じさせるダメな仕事もあれば、

高くてもそれ以上の価値を感じさせてくれる素晴らしい仕事もある。

私が世界を食べ歩いて至った価値と基準は、

美味しくて人に優しいということ。

そして作り手側の、食の生産者としての姿勢、

人間としての魅力も大いに関係する。

それらをふまえたうえでこの本が掲げるテーマは、

「感動があるかどうか」です。

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全国書店にて3月25日(金)、1470円(税込)にて発売。

これ1冊で外食も内食もOK!

厳選された感動のある「レストラン」と、「お取り寄せ」情報をお届けします。

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2010年8月15日 (日)

日本の原風景のある、食材の理想郷“山形”に学ぶ③

今回の事業には、東京のシェフたちを山形にお連れして生産の現場を見てもらい、生産者たちと地元の料理人や関係者たちとの交流を図るというミッションが与えられていた。そこでフランス料理界の重鎮プティ・ポワンの北岡尚信オーナーシェフに相談し、快く山形のためにと同行を承諾して頂いた。銀座・美しょうの小俣尚巳オーナーも参加下さった。さて、いよいよ生産者を訪ね、視察が始まる。

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迎えてくれた山形県の行政側の皆様と共にバスで移動。その中に山形大学で農学部生物生産学科フルーツサイエンス(くだもの学)で教鞭を取る平 智教授にお目にかかれた。以前より奥田シェフから山形大学との深い信頼関係と学びの関係を聞いていたので、良い機会を与えて頂けたと興奮。脳生産物の在来種などについても大変興味深い話を伺うことが出来て、これは1度ではもったいないし、中途半端な学びでは済まされないという思いを強くする。食に関わる専門家として通い詰めて学び・知り・伝承する責任を果たすべく、今後も山形との関わりは一層深まりそうだ。

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ツアーの内容は・・・

1日目【庄内地方】

産地1  9:00 9:40 だだちゃ豆

産地2 10:2011:00 民田なす 

昼食&懇談会 12:3014:00「鵜渡幸」

産地3 14:1014:50   いちご

産地4 16:0016:40   パプリカ

赤川花火大会

2日目【置賜地方】

産地5 10:2011:00 おかひじき

産地6 11:2012:00 ぶどう(ワイナリー)

昼食&懇談会 12:1014:30  いきかえりの宿「瀧波」

産地7 15:0015:40 薄皮丸なす 

産地8 16:2017:00 うこぎ新鞘

それにしても山形の夏は予想以上に暑かった。現地で感じたことは、昼夜の寒暖の差が激しいこと、そして四季がはっきりと移ろうこと、山々と川から海の環境が近しくも見事に共存しているなど“生きる”ために逞しく育とうとする力を支える生産者の方々が居る。人々が優しく、そして正直。そんな人柄は、作物に反映されるものである。今回多くの人々と関わったが、皆さん山形人気質を人懐っこく表してくれてとても癒された。

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 生産者の努力や苦労の奥底にあったもの、それは郷土を愛する気持ちなのだと実感。特に印象深かったのは、鶴岡市民田の在来野菜「民田なす」を作る生産者の話だ。実は「なすがアレルギーで食べれません。」という。「なぜ?なす作りを始めたのか?」という問いかけに対して、「私が継承しなくては、この土地で生まれたこの野菜が途絶えてしまうから。」と、笑顔でしみじみ答えてくれた。感動などという簡単な言葉では表せない尊敬の気持ちとその直向きな姿勢と心に“感謝”という気持ちで一杯になった。実際に訪ねた生産の現場では、一方ならぬ苦労や工夫、大変な労力を目の当りにした。炎天下から凍える気候まで、自然と向き合い大切に育む命の種を、もっと深く理解して買い支える(応援する)必要性を強く感じる。

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 参加してくれた北岡シェフを初めとするプロフェッショナルたちも口を揃えて、この視察で得た大切な生産者たちの想いを作る料理に反映させたいという。こうして大切に作られたものたちが、こうした交流事業を通じて日本の食文化の発展へのきっかけになるように、そしてこの運動が日本の元気に結びつくように消費者へ正しい情報を発信していこうと思う。

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もちろん視察では、良い部分だけでなく改善点などもたくさん見つかった。地元が提唱する食べ方だけでは、若い世代では食べにくい伝統の食材もあり、調理の工夫でもっとたくさんの若者たちに在来種の野菜などを食べてもらえるだろう余地はたくさんあると感じます。観光客の視点で見ると、地元で当たり前過ぎて見過ごしている自然や環境、物やおもてなしや料理方法など、まだ大きな可能性を感じます。人を喜ばせるには、自分も楽しめること。そして、私の立場で提唱したいのは、生産者たちが愛情込めて作った農作物を超一流の料理人がどのようにお皿に仕立てるのか?そして、その味を実際に体験して欲しい。その体験が、また生産の工夫やヒントにも繋がると思います。作り手と食べ手を笑顔で結ぶ架け橋として、今後も双方向でのコミュニケーションの中心として応援していきます。

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「食」ツーリズムやまがた創造事業の第2回目が10月に開催される。また参加させて頂ける光栄を授かる。もちろん、山形についての勉強を続けて、実際に訪ねる次期に今回の学びと次回の視察で得られる様々な体験を日本の食文化の発展と山形発の交流事業としての価値と意義を多くのメディアや人々へ伝ます。

山形とご縁を頂けたことを本当に嬉しく思い、今後も通い続ける時間を大切に楽しんで全国にも情報発信したいと思います。

今後も個別の食材や生産者、観光などの観点から様々なレポートをお届けします。

 

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2010年8月14日 (土)

日本の原風景のある、食材の理想郷“山形”に学ぶ②

アルケッチャーノの奥田シェフ発案の元、山形県から発信する日本を元気にしたいという創造事業が立ち上げられた。

「食」ツーリズムやまがた創造事業と銘打ったこの取り組みは、行政、学者、生産者や料理人、そして食に携わるあらゆる人々が交流を深め、地元の活性化や在来種の保護など、未来に食文化という財産を残すことを目的とし、その素晴らしい山形の環境から作られる自然の恵みを広く全国に、世界に知ってもらおうという初の取り組みでもある。

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世界的な不況という状況で、食材を買う際の消費者の選択基準に価格が重要視されるようになった。確かに価格が安いに越した事はないが、それが全てだろうか?本当の価値とは、安全・安心が伴ってこそ、である。ただ安さを追求してしまう先にあるのは、生産者の生活を追い込んでしまう結果を招き、大量の生産物を長期間腐らせる事ができないなどと言う二律背反な事象を引き起こしてしまう。これは、日本人女性が24年間ずっと世界一の寿命を誇るとメディアは報道するが、本質は伝えきれていない。確かに寿命は世界一でも、食生活の変化で高カロリーを摂取しながらの長寿には、先進医療の発達が大きく関わっている。自分の歯で噛んで、自分の健康な膝で元気に階段を昇り、笑顔で食事を楽しむ・・・といった健康寿命という観点からは離れているのが現実なのだ。「身土不二」、つまり自分が生まれた環境の食べ物を摂取することが、その人の身体に一番良いという教えを忘れ、フードマイレージの高い輸入食材を頼り、安全や安心を犠牲に価格の安さにのみ走った結果として損なわれるものは決して小さくない。私たちは、地球の健康を頂いていると言っても過言ではない。口にしたものが、栄養として身体を作る。細胞の生まれ変わりは、食べた物の健康、つまり安全性と密接に関わりあっている。

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 そうした正しい食材を作るには大変な手間隙がかかる。そうした努力に対して、消費者が正しく知識を持ち、「買い叩くのではなく、買い支える」という意識が大切なのではないか。安全・安心には全体の利益を考える生産者たちの努力に加え、それを評価し応援する料理人や専門家たちの応援、何より行政の深い理解と支援がないと実現しない。だからこそ、消費者側の理解も必要なのである。

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 食材を提供する作り手(生産者、流通、料理人、サービスマン等)と食べ手(一般消費者)を笑顔で結ぶ架け橋として、情報を分析して分かりやすく解説し正しい選択が出来るようにする役割を私の立場は担っている。食・食文化に携わる人々が社会的に信頼され地位の向上に向かわなくては日本の未来に陰を落とす結果となってしまう。ヨーロッパ生活で学んだ食文化のあり方は、各国の食料自給率に表れている。

 美食の先進国として名を馳せる日本という部分がクローズアップされて、世界中の食べ物が連日メディアでも紹介されていたりする。しかし、そうした派手な表面だけでなく、日常の食生活の大切さを足元から見つめ直し、先人の教えや伝えられる工夫や知恵を継承することを真剣に考える時期が来ていると強く感じている。

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未来を見据えた取り組みの視察が始まる。

つづく・・・

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2010年8月12日 (木)

日本の原風景のある、食材の理想郷“山形”に学ぶ①

山形を拠点に日本のみならず世界でも活躍する「アルケッチャーノ」の奥田政行オーナーシェフとの出逢いから物語が静かに始まった。初めて奥田ワールドに触れた時、世の中に数多ある調理方法の中で、究極的にシンプルで且つ大胆な料理を作る印象を持った。その後、幾度と無く話をする機会を得てその背景に山形県の自然環境から作られた生態系が生む自然の恵みの力の大きさを知る。お互いに共鳴出来る作り手と食べ手の関係が深まり、私の温めていた企画「1日限りの夢のレストラン」を銀座で開催する。超一流の都会「銀座」と超一流の大自然を持つ「山形」とのコラボレーション食事会である。

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奥田シェフが山形県産の食材を銀座に持ち込みライブで料理を作る。その背景や調理について私は食べ手のプロフェッショナルという立場からライブで解説をしながら食事を楽しんでもらった。昼と夜のコースを全て食べて完成される究極の“山形食材でのフルコース”。只の食材と思われたものが、口にして一生の思い出になり得る味わいとなり、“特別な食材”と評価され、“日本の宝”とまで賞賛された。日本を代表する会社のトップを初めとする食に深い造詣を持つお客様たちを唸らせたのだ。

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このイベントをきっかけに訪れた山形県の魅力は、私の中の記憶を呼び覚ます。子供の頃に海や野山を駆け抜けた風景そのものだった。そして、スローフードという言葉の発祥の地イタリアに住んでいた頃の思い出と深く折り重なった。

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銀座で食べた料理とはまた違う命の輝きを放つ鮮度の味が迎えてくれた。「ここでしか作れない味があるんです」と、奥田シェフは笑う。案内された大地や海、山々にそよ吹く風の心地良さは、人間も自然の一部なのだと改めて感じさせてくれる。空を見上げたのはどのくらい振りだっただろう・・・。私たちは地球の健康を頂いている。その大地の恵みに向かい合う生産者の皆さんにお目にかかりたい!いつかは、ここで暮らす人々と話がしてみたい。という思いを深くした。

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つづく・・・ 

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2009年5月15日 (金)

オランダの食材を味わい楽しむ

1609年、江戸幕府の初代将軍・徳川家康がオランダに朱印状を交付し、通商関係を開始してから今年で400周年。

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オランダは、ヨーロッパ生活をしている時に中心的に経由していた馴染みの国。毎年のように訪ね、日本との友好国であることを人や文化を通じて実感していました。

国土の4分の1が海抜0m以下にあるオランダは、高い水工技術を持っているとか、ミッフィーで有名な絵本作家のディック・ブルーナやゴッホ、フェルメール、そしてチューリップや水車、チーズなどのイメージが強いのですが、食材についても実は素晴らしいものがたくさんあるのです。

オランダ王国大使館より、縁あって日蘭友好関係を繋ぐ食事会「ホワイトアスパラガス試食昼食会」にご招待頂きました。

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オランダでホワイトアスパラガスが生産されるシーズンは短く、集中的な労働力が要求されるため、ホワイトアスパラガスは特別な食材として珍重されています。この野菜が“Queen of vegetables”、“White gold”、“Points d'amour”、“Pearls of the land”などと呼ばれる所以です。

その他、ホワイトアスパラガス以外にもオランダを代表する生鮮な食材などを使った料理を堪能させて頂けました。オランダ大使公邸のフランス人シェフ、ステファン・フォレ氏の食材の個性と旨味を引き出す仕事振りは繊細かつ華麗で素晴らしいものです。

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メニューは、前菜に「ホワイトアスパラガス・白人参・ゴーダチーズのムース」。コリアンダーのスプラウト・トマト2種・アスパラソバージュ・キュウリ・いんげんなどの野菜が全てマイクロベジタブルで彩られています。小さくても野菜の香り味の濃さは特筆もの。ハモンイベリコとオマール海老と渾然一体とした調和を36ヶ月もの熟成を重ねたゴーダチーズがまとめている逸品でした。

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「雑穀米に包まれたホワイトアスパラガスの海苔巻き寿司」と、「アスパラガスのブイヨンで作られたコンソメスープ」と、「食べられる蘭の花」。爽やかなホワイトアスパラガスの甘味と雑穀米が口の中で混ざり合う変化が、新しい味の発見。スープを口に含むと、何とも滋味深き幸福であります。スープに浮いているのはサリコーンという植物。地球上で唯一、塩を吸収して育つものだそうで、海水中に溶けている塩及び、カルシウム・マグネシウム・カリウム・鉄などのミネラルを吸収して育つらしく、特にミネラルの宝庫で、他のどんな食品よりも多くのミネラルが含まれていて、カルシウムは牛乳の約7倍、鉄は昆布の約40倍、カリウムは牡蠣の約3倍も多いのだとか。

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「極太グリーンアスパラガスのフリット 甘鯛のソテー 緑の野菜と赤カブのソース」。4Lはあろうかというアスパラガスが見事です。しっとり&ふんわり火の通った甘鯛と歯切れの良いシャッキリとしたアスパラガスの食感の妙が楽しめる一皿。相性の良い組み合わせです。何と言っても、驚きのアクセントは、上にそっと添えられた一枚の葉っぱ。口に含むと火の通った牡蠣の味がするのです。「えっ?」という戸惑いと驚きこそが、シェフの思惑通り・・・。聞くと「オイスターリーフ」という名だそう。オランダにしかない食材で、今後は日本でもお目見えするといいます。

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「極太アスパラガスのソテー フランス産ピジョンのロースト」。ローストされた鳩の下には、トピナンブール のソテーが敷かれています。トピナンブールとはキク芋のこと。善玉菌の栄養素となるイヌリン(食物繊維)を多く含む食材として今注目されています。ソテーしたことでホクホク感とシャッキリとした食感を上手に出しています。鳩の旨味をソースに凝縮し、フレッシュなアスパラガスの甘味あるジュースとの相性も抜群です。大きくても歯切れの良い最上のアスパラガスの醍醐味を感じます。鳩は、あっという間に火が通り、調理が難しい食材ですが、肉への火入れも完璧でシェフの匠の技を体感させて頂きました。

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「ブラックベリーのムース(上) ルバーブのコンフィチュール(中) ショートブレッド(下)」。下のホワイトソースは、シェーブルタイプのゴーダチーズとホワイトチョコのソースです。 最後のデセールに至るまで素晴らしい仕事振りのシェフであります。酸味、甘味、苦味、旨味に加えてチーズの塩味が見事なまでにハーモニーを生み出しています。それにしても羊の乳から作り出すゴーダチーズのコクと香りの芳醇はクセになること請け合い。まさに五感を刺激するシェフの感性に敬服です。

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緑に囲まれ、閑静な大使館内公邸でのランチに広がったオランダ食材の世界が、こんなにも新鮮で驚きに満ちた新しい発見の場になるとは想像以上の収穫でした。

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食後の歓談では、大使をはじめスタッフの皆さんと日蘭親交の会話が弾み、オランダに対する興味がさらに深まりました。

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せっかく頂いたご縁を大切にし、今後も日本とオランダの食・食文化の親善的な架け橋になり両国の食文化の発展に貢献出来ればと思っています。

ホスピタリティー溢れる、素晴らしい一時を過ごすことが出来ました。オランダ王国大使館の皆さま、本当にありがとうございました。

またオランダに行って見たくなりました。

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2009年1月31日 (土)

信州「蕎麦」の名店【くるまや】

信州の山奥に在る、知る人ぞ知る「くるまや」。安曇野山麓線から燕岳の登山口となる中房温泉へ向かう県道の右にある、有明山神社の参門横に手打ち蕎麦の隠れた名店は佇む。

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駐車場に入るには有明山神社の鳥居を車に乗ったまま潜る。初めて訪れた人は恐れ多くて戸惑ってしまうかもしれない。

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ガタンゴトンと清流に身を任せる水車をシンボルとする「くるまや」の店構えは、決して豪華ではない。遠めには、むしろ店というよりは普通の家のようでもある。知っていなければワザワザ寄って行こうとは思わないだろう。しかし、山奥で観光地ともいえない場所ながらいつも人が耐え間なくやって来ることからも、その存在が稀有な名蕎麦の技に裏付けられていることに気付く。

昨今、ブームのように蕎麦の粋を謳い、高価なものとして提供している“もどき”とは喉越し、香り、深み、吟味した地粉で丹精に打った技が違う。かの地は、水の質が格段に良いのだ。近隣に最上質を誇る山葵畑があることも「くるまや」の蕎麦を支えている。

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くるまやの蕎麦は安い!このご時勢で1コインでおつりが来る(ざる一枚493円)。心意気なのである。

私は、最初の1枚をそのままツユを浸けず、蕎麦の香りを楽しむ。こっそり持っていった藻塩を軽く振って食べたりもします。そして、おかわりの1枚でツユと共に楽しむ。

最高の山葵をツユに溶くなどという野暮はおよしなさい。蕎麦にそっと添えて、思いっきりズズズっ~と思い切り音を立てて手繰るのです。何故、音を立てるのか?

それは、思いっきり空気を含むことで香りを口の中で膨らませ鼻にその清香を抜くのです。

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蕎麦の他に、お薦めはモツ煮。別名「おたぐり」の名で呼ばれる馬のモツなのです。12メートルにもおよぶ馬の腸をたぐり寄せる様に洗うところからこう呼ばれます。これは旨い!香り深い葱と七味を添えて滋味を味わって欲しい逸品です。先ずは、蕎麦を味わってからモツ煮を楽しむのも一興。

日本アルプスを眺望し、川のせせらぎと木漏れ日の信濃路を探訪された際には、絶対に行くべき蕎麦の聖地。

住所:安曇野市穂高大字有明宮城7023
TEL:0263-83-2515
営業時間:11:00~19:00(但し蕎麦がなくなり次第閉店:LO18:30)
定休日:月曜日(祭日の場合翌日)
駐車場:30台
創業:昭和47年4月
場所:中房温泉に向かう県道右の有明山神社横
※JR大糸線有明駅より中房温泉方面へ車で15分(6キロ)

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2008年12月13日 (土)

K.u.K.でマイスターの真髄を味わう

日本人唯一のオーストリア国家検定料理マイスター(正式名称 Oesterreichsche Kuechenmeisterpruefung)である神田真吾シェフのオーストリア料理のレストランK.u.K.(カーウントカー)に行って来た。 店名は、皇帝と国王というドイツ語表記の頭文字となっているが、恩人でオーナーの栢沼氏と神田氏自身の頭文字でもある。

オーストリア国家検定料理マイスターという資格試験はドイツ語圏内で実施されており、実務経験が7年以上で、受験資格が一生に一度という難関中の超難関といわれている。試験科目が座学・実技含めて長期間、10科目以上というハードルの高さ。その資格に日本人唯一、西洋人以外で初めて合格したのが神田真吾シェフであり、その名は世界に知られる。

オーストリア料理は、ハプスブルク王朝以来の伝統と高い格式を誇り、今もなおその威光を放っている。

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マイスターのこだわる店内は、石やガラス、鏡を使った気品高くシックな雰囲気。天井のシャンデリアは、ハプスブルク王宮に見られるものと同じロブマイヤー社製だそう。 ウィーンのインペリアルホテルのワインセラーに眠っていたものを譲り受けたという1938年製オスベルガーの物という曰くつきの稀少ワインなども見受けられる。皿は「アウガルテン」グラスは「ロブマイヤー」、カトラリーはベルンドルフ(Berndorf)社のものと食器類もオーストリアにこだわる徹底ぶり。

今回の食事会は、仲間のS君のウィーンのインペリアルホテルで食べた「オマール海老のスープが忘れられない」という一言からはじまった。私自身は、このインペリアルホテルでのスペシャリテを体験した事はないが、ここの出身というシェフが継承したオマール海老のスープを食したことがある。とても印象的で、忘れ得ぬ味わい深さであった記憶から、マイスター神田の修業先であったオーストリアを代表する名スープを作ってもらえないかと相談した。この逸品は、オープン時に一度だけK.u.K.にて再現されたそうだ。マイスター神田は、基本的に一度作った料理を二度出さないというポリシーをお持ちでしたが、今回特別に作って下さるということなったのです。そして、オーストリア国家公認コンディトール(お菓子)マイスター栢沼のカイザーシュマーレンをも別注文してスペシャルな夜の食事となりました。

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オーストリア料理は、一般に経験が少ない料理だと思います。今回は、本当のオーストリア料理の魅力と味わいの深さを体験したく訪れたという訳です。

メニューは・・・

“バインシンケン ウント ロウアーシンケン”
梅山豚の熟成ハムと生ハム

“マリニエルテ エンテンブルスト”
オーストリア産のハチミツでマリネした鴨胸肉のロースト
レーブクーヘンシュニッテと鬼クルミのソース

“フンマーズッペ”
香り高いオマール海老のスープ
メランジュ仕立て 皇帝風

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“ドルシュブルステ ミット シャンパーニャクラウト”
真鱈のソーセージ エストラゴン風味
シャンパーニャクラウトとカルトフェルクヌーデル

“グラナータアプフェルソルベ”
石榴のソルベ

“ゲプラーテネ レーリュッケン”
鹿ロース肉のロースト ブルグンダーソース キルシュ風味
トピナンブールとカルトフェルのグルュステル

“アプフェルクヌーデル”
林檎のクヌーデル マンデルクロカント

“カイザーシュマーレン”
ツヴェッチケンルュスターを添えて

・・・という構成。

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豚肉の中でも幻といわれる梅山豚(めいしゃんとん)という融点の低い旨みの強い肉を熟成して作ったバインシンケン(骨付きモモ肉のハム)は、しっとりと艶かしさがあって、熟成香と旨みがぐぐっと膨らみます。マスタード、メープルシロップ、パセリ、ホースラディッシュなどから作られる特製のソース(甘みと辛みが同じぶんだけ主張)をつけることで、味の奥行きもグッと広がる旨さです。

甘味の中に様々なスパイスを上手に使うことで、食べる部分毎に味わいの変化が楽しめる料理へのメッセージは、マイスターが確かな技術と伝統の継承を守っていればこそ。歴史の奥深さとその完成された料理の技法やマイスターの感性が生み出すピンポイントの見極めを体験します。

今回の目玉ともいえる「オマール海老のスープ」では、思わずテーブルに着く世界中の美食を楽しむ仲間も唸りました。30尾ものオマール海老を使って醸し出される濃厚なエキスの皇帝風スープは黄金色に輝いて、一生心に残る至味との出逢いとなった。本場と同じくお代わりを提供されたが、そのオマールの身が2杯目にも出された点が、マイスター神田のこだわりだと感激。「しみじみ旨い」。これ以上のスープには、そうそうお目にかかれるものではないだろう。

鴨、鹿、真鱈などへの火の通し加減も絶妙で、その正確さは本当に敬服する仕事ぶり。テーブルを囲むうるさ方の笑顔を見れば満足度が判るというもの。付合せへの丁寧な仕事やソースの味やバランスともに、オーストリア料理を改めて素晴らしい料理なのだと素直に感じさせてくれた。

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最後のデザートでは、キュッヘンマイスター神田とコンディトールマイスター栢沼の皿から選べるという贅沢な演出でした。6名で楽しんだ美食の会の締めで、5名がマイスター神田を選択。私だけがマイスター栢沼の皿を選択。世界が認める2人の日本人マイスター「K&K」、つまりドイツ語表記で「K.u.K.」に敬意を表したかったのです。

フレンドリーながら品格のあるサービス、食空間ともに快適で居心地が良い。

都会のビルの谷間にひっそりと、しかし威風堂々と佇むオーストリア菓子&料理の殿堂に、日本人として誇りに思える時間を感じた食事会であった。

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2008年12月 9日 (火)

今注目のパティシエ マーク・グレイス

たまたま出張で出向いた兵庫の住宅地に新しいパティスリーが出来たというので、仕事の合間を縫って出かけてみた。

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さりげない住宅街佇む新しい空間は、一見お菓子を扱っている店だと思わない人もいるという。ショーケース越しに見えるマカロンで作られたクリスマスツリーのその仕事に只者ではない技術が見て取れる。

店内に入るとそこはパリを感じさせるセンスの良さ。細部にまでシェフ・パティシエのこだわりが行き届いた空間に仕上がっている。

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美味しい物は、見て判る。と、常日頃から言っていることを証明するかのように、見るからに美しく精度の高いお菓子が並んでいた。圧巻はマカロン。その種類、色、食材に個性とシェフの独立への自信がオーラを放つ。早速、店内で食べてみる。

マカロン、ケーキを数種類。程なくして、マーク氏が挨拶に来てくれた。東京から来た客の第1号の称号を頂く(笑)。

さて、その感想だが、フルーツや食材の香りの立ち方が秀でている。ちょっと他には経験のない程のレベルで素晴らしいのだ。酸味と苦味というバランスを崩せば、不味くさえなる要素を上手さへのアプローチで最上限まで引き立たせるその感性は、超一流の仕事である。

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世界中のパティスリーを食べ歩き、パティシエにもお目にかかったが、TOPレベルと言っていい才能だと思う。もちろん全てが完成されている訳ではないが、この先どれほどの素晴らしい仕事をしてくれるだろうかと思うと目が離せない。

日本への敬意を菓子の中に見つける事が出来る。マーク氏が使う材料に、抹茶や柚、シソ、うめ、小豆などがあるが、その使い方と味の出し方には経験のないほどの感銘を受けた。その世界観は、京都の和菓子の感性とさえ感じられる。

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ラデュレやピエール・エルメでの修業経験を持つが、決してそれらメゾンの真似ではないマーク・グレイスというシェフ・パティシエのオリジナルな味が「世界中でここにだけある」ことの価値は計り知れない。

久々に五感をフルに神経を尖らせてお菓子に向かいました。マーク氏が出してくれた様々なお薦めの菓子たち・・・10種類くらいは食べたでしょうか。酸味や苦味の他、洋菓子で淡味を感じられる世界は初めて。それぞれの個性を味わい、今後の活躍を見逃せない新星に乾杯!

彼の感性でなら、塩気の強いチーズ(ブルーチーズなど)と蜂蜜、リンゴとショウガ、きな粉、酢橘、桜、日本酒、トンカ豆なども食べて見たいものだ。ピエール・エルメ氏の感性による山葵は最上の味わいのマカロンであったことからも、既成概念や固定観念では測れない新作を望む。

マーク・グレイスの菓子とシャンパンを片手にクリスマスを迎えるなんて最高です。いかがでしょう?

■「GLAMOURDISE(グラモウディーズ)」
  兵庫県神戸市東灘区岡本1-4-22
  Tel:078-436-8818
  Open 11:00―Close 21:00 
  (無休)  

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